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ソムリエがお伝えする知って得するヴィンテージワインの知識


 
 
ワイン好きならいつかは飲んでみたいヴィンテージワインですが、
高価な価格となるヴィンテージワインはポイントを知っておくことでより美味しく楽しめるようになります。
そこでソムリエが直伝でヴィンテージワインについての知識をお伝えします。
 





①ヴィンテージワインとは?


まずヴィンテージワインとは何ぞや?という疑問に対して、
ヴィンテージワインとは長期熟成をさせることで味わいをより美味しく変化させたワインのことです。
どんなワインでも長期熟成をすればヴィンテージワインになれるというものではなく、
長期熟成が必要なカベルネソーヴィニヨンなどのブドウ品種が使われたワインだけヴィンテージワインとして商品になります。

長期熟成に耐えうるブドウ品種というのはとても渋みが強く、若いうちはまず飲める代物ではありません。
渋みばかりが目立って酸味も強く、飲んでも全く美味しいと感じられないため、
ヴィンテージワインを若い頃に飲むことは決しておすすめ出来ません。

長期熟成をさせることでワイン中の渋み(タンニン)が凝固して沈殿することで澱になり、
液体中の不純物がなくなるとともにタンニンから出た深い渋みが美味しい味へと変化していきます。
この変化した姿がヴィンテージワインという状態で、ブドウ品種によって熟成期間は10~50年間と大きく異なるものです。
 



②ヴィンテージワインの選び方


間違いなくおいしいヴィンテージワインを選ぶコツは「飲み頃のワインを選ぶこと」です。
どんなヴィンテージワインでも飲み頃にならないと美味しいと感じられないため、
飲み頃を外さないように選ぶことがもっとも重要でおいしいヴィンテージワインとなります。

ヴィンテージワインを自分で選ぶときはまずボトルを揺らさないように光りへ当て、
ボトルの底に澱が溜まっているかを確認することが先決です。
長期熟成タイプの銘柄なのに澱が溜まっていなければ熟成し切れていない証拠なので、
まずは澱の状態を確認することからスタートします。

もし澱がしっかりと溜まっていれば今度はワインボトルの首部分を光に透かして、
ワインの淵を見るように色合いをチェックしていきます。
このとき色合いが「朱色~オレンジ色」であればしっかりと熟成された飲み頃のヴィンテージワインと判断することができます。

 

ただしヴィンテージワインはフランスでいえばボルドーやブルゴーニュなど、
またコートデュローヌなど地方や生産されたブドウ畑などによって熟成期間は大きく異なります。
さまざまな条件を経て熟成期間が決まってくるため、
1つのポイントだけでチェックするのではなく総合的に確かな目をもって判断することがとても重要です。

このときにバーテンダーなどプロの間では正しく判断できるようしっかりと技術や知識を磨いているので、
自信がなければ自分で考えるよりもお店に聞いてみることが安全な選び方になります。

 

③ヴィンテージワインを美味しく飲む方法


ヴィンテージワインというのは長期熟成をさせてやっと1年間の飲み頃を迎えるというのが一般的で、
その期間に販売できるのがベストですがなかなかそうタイミングよく購入されるものでもありません。
そこで美味しく飲むためにワインの「色」で判断する方法があります。

ヴィンテージワインの色あいは基本的に「朱色~オレンジ色」ですが、
もし枯葉のような茶色がかった色合いをしていれば開栓後すぐに飲むのがおいしいタイミングです。
ワインの体力が限界に達しているため、開栓して時間が経つと味も香りもどんどん抜けてしまうためです。

また逆に紫がかった朱色をしている場合は開栓してからデキャンタージュなどを経て空気に触れさせることで、
本来の味わいが開き香り高く美味しいワインを楽しむことができます。

 


・まとめ


このようにヴィンテージワインというのはとても難しい飲み物で、すべてプロに任せるのが無難です。
とくに値段も高価なので失敗すると台無しになってしまう可能性が高いため、
ワインショップでの購入を考えるよりもバーなどへ行って楽しむほうがかなり現実的な選択となります。