スコッチとバーボン、両方ともウイスキーですが、どんな違いがあるかご存じでしょうか。
ウイスキーの種類は様々ですが、スコッチとバーボンに焦点を当てて、解説していきます。
ウイスキーとは
そもそもウイスキーとは何でしょうか?
ウイスキーは、原料となる穀物を発酵させ、蒸留した後に木樽で熟成させたものです。
代表的な原料となる穀物は、大麦や小麦、ライ麦、トウモロコシなどです。
ウイスキーは蒸留酒のカテゴリーに入ります。
焼酎や泡盛、ブランデーなども蒸留酒カテゴリーです。
スコッチとは
スコッチはスコットランドで製造されてるウイスキーです。
世界5大ウイスキーの1つで、スコットランドはアイルランドと並んでウイスキー起源の地と呼ばれています。
ただし、スコットランドで作れば全てスコッチというわけではありません。
スコッチと名乗るには、熟成保管する樽はオークの木を使った樽を使う必要があるなど、厳密なルールがあります。
バーボンとは
簡単に言うと、アメリカで作られた原料の半分以上がトウモロコシで作られたウイスキーがバーボンです。
ちなみに、バーボン以外のウイスキーもアメリカで作られており、
総称してアメリカンウイスキーと呼ばれています。
アメリカンウイスキーも、世界5大ウイスキーの1つです。
バーボンも厳密にいうと、新樽の使用が必須など細かい条件がありますので
こちらもスコッチと対比しながら後述します。
バーボンは、アメリカのケンタッキー州を中心に製造工場があります。
昔はケンタッキー州バーボン郡で作られていましたが、現在はバーボン郡には工場がありません。
アルファベットの綴りの違い
日本語で書くと、同じ「ウイスキー」ですが
アルファベットだと、スコッチは「Whisky」で
バーボンは「Whiskey」と表示されています。
元々は、アイリッシュウイスキーがWhiskeyと表示しており
アイルランド系移民が始めたと言われるアメリカンウイスキーも
同じ流れを汲んで、Whiskeyと表示しています。
ちなみに、日本のウイスキーはスコッチの流れを汲んでいるため「Whisky」です。
原料の違い
同じウイスキーのカテゴリーですが、実は原料が違います。
スコッチで、一般的に販売されている
モルトウイスキーの原料は、大麦です。
一方、バーボンの原料は、51%以上がトウモロコシで出来ており
残りを大麦やライ麦、小麦などで構成しています。
作り方(蒸留方法)の違い
スコッチのモルトウイスキーは、94.8%以下の温度で
単式蒸留機を使って2回または3回蒸留します。
バーボンは、80%以下の温度で主に連続式蒸留機で蒸留します。
熟成期間の違い
スコッチは、3年以上の年月を木樽の中で熟成させなければいけません。
スタンダードなスコッチでは、10年~12年の熟成が一般的です。
バーボンはというと、樽での貯蔵は必要ですが、実は期間については定められていません。
スタンダードなバーボンでは、4年~6年の熟成が一般的です。
なお、2年以上の熟成をさせたものは、ストレートバーボンと名乗ることが出来ます。
熟成に使う樽の違い
スコッチは、シェリー酒やワイン、ビール、バーボンなどで使用済の樽を使います。
使用済の樽を使うことで、ウイスキーの味わいに複雑さを増すことができ
芳醇なウイスキーに仕上がります。
バーボンは、樽の内側をバーナーで焦がした新品の樽を使います。
樽の原木は、ホワイトオークです。
スコッチは古樽、バーボンは新樽を使うことから、熟成期間は
スコッチの方がバーボンよりも長めになります。
スコッチは樽のエキスが滲み出るのに時間がかかる代わりに
様々なお酒の味わいも一緒に吸収でき、バーボンは新樽ゆえに
樽のエキスを短期で吸収することが出来ます。
味の違い
スコッチとバーボンの味の違いは、単純に表現すると甘さの感じ方です。
スコッチは酸味やアルコールの刺激の奥に甘さを感じることが多いですが
バーボンは、カラメルのような甘さをダイレクトに味わうことが出来ます。
もちろん、スコッチもバーボンも色々な商品があるので
違うケースもありますが、簡単に味わいを比べると口当たりの
甘さが重要なファクターと言えます。