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シャンパンとスパークリングワインの違いとは?②

 

スペインのスパークリングワインは?

スパークリングワインの王様と言えばシャンパンですが、非常に手間暇がかけられていることや、

高い人気でブランド力が群を抜いているために、お値段もそれなりにします。

シャンパンよりも手軽かつ丁寧な造りで多くの人を魅了してやまないスペインの「カバ」は、

シャンパーニュで得た技術をスペインに持ち帰ったホセ・ラベントスが

1872年にシャンパンと同じ方式で生み出したとされています。

スペインではスパークリングワインが「エスプモーソ」、

微発泡のワインを「ヴィノ・デ・アグーハ」と呼ばれており、瓶内二次発酵で造られるもので、

法律でカバD.O.に認定されたものが「カバ」となります。

さらに2016年からはスペインの農林水産省により特級格に認定された12の畑から造られる

Vino de Paraje Calificado」(ヴィノ・デ・パラへ・カリフィカード)が誕生しており、

これについてはシャンパン並のお値段になります。

「カバ」とシャンパンの大きな違いは主要品種です。

カバにはシャンパンに使用されるシャルドネやピノ・ノワールも使用可能ですが、

スペインの土着品種であるマカベオ、チャレッロ、パレリャーダを主要3品種としており、

味わいもシャンパンよりはカジュアルで気軽に飲めるものが多い傾向です。

また最低熟成期間もシャンパンの15カ月に比べ半年短い9カ月からとなっています。

そして何と言っても魅力なのは1,000円を切る価格のものから市場に出回っており、

ワインを飲みなれた消費者にも納得させる味わいのものが多くため、近年日本ではブームとなっています。

 

 

イタリアとドイツでは?

イタリアではスパークリングワインが「スプマンテ」、微発泡のワインが「フリッツァンテ」と呼ばれています。

ワイン法により地域レベルでスプマンテの製法が違い、

例えばロンバルディア州ではシャンパンと同じトラディショナル方式の「フランチャコルタ」が造られています。

これはシャンパンよりも最低熟成期間が長く、

非常に厳しい規定をクリアしたワインで、風味豊かかつコクのある味わいとなっています。

ヴェネト州の「プロセッコ」やピエモンテ州の「アスティ・スプマンテ」、

エミリア・ロマーニャ州とロンバルディア州発で

世界的に人気の高い「ランブルスコ」はシャルマ方式で造られており、

世界中の食卓を賑わせる気軽なスパークリングワインとなっています。

ドイツではスパークリングワインが「シャウムヴァイン」、

微発泡のワインが「パールヴァイン」と呼ばれています。

上級ワインは「ゼクト」と呼ばれ、泡は二次発酵もしくは一次発酵で得たものと規定されています。

つまり、トラディショナル方式、トランスファー方式、シャルマ方式、

リュラル方式での製造が可能となっており、現在でもごく少数の生産者が珍しいリュラル方式で製造しています。

ドイツ国内でドイツ産のベースワインから造られたものは「ドイチャー・ゼクト」と呼ばれています。

その上級格である「ドイチャー・ゼクト.b.A.」は13の指定生産地で栽培されたブドウを使用し、

ワイン法上の厳格な規定に従って醸造され、さらに公的な品質検査をクリアしたものです。

他にもシャンパンに近い製造法や瓶内熟成期間を経ているなどの

厳しい規定をクリアしたヴィンツァーゼクトやクレマンがあります。

 

 

まとめ

シャンパンとスパークリングワインの違いは分かりましたでしょうか?

スパークリングワインにはシャンパンだけでなく多くの種類があり、様々な名前で呼ばれています。

挙げていけばキリがないほど多くの国で造られているスパークリングワイン。

国ごとに風味や味わいも全く違い、個性豊かに造られているので、ぜひ、お気に入りのものを見つけて下さい。